(2019/6/16 追記)SSDを分解したところを公開しました。
こんにちは、みつばです。
某BTOPCショップが低品質中華SSDを使ったことで少し話題になった中華製SSDを手に入れることが出来たのでレビューします。(散々話題になったColorfulの奴ではないです)
最初に結論から言うと、このような格安SSDを購入するのはあまりオススメできるものではありません。
今回入手したSSD
OYUNKEYって会社のSSD、普通のSATA接続で120GBのものを入手しました。
現在はラインナップが変わって240GBの物からしか購入できなくなっていました。
カタログスペック
公式サイトから大まかな情報を抜き出しました。
スペック | OYUNKEY SSD 120GB |
---|---|
規格 | 2.5 inch |
コントローラ | 不明 |
DRAM | なし |
NAND | 3D TLC(詳細情報なし) |
読み込み(Seq) | 最大550 MB/s |
書き込み(Seq) | 最大450 MB/s |
4kB Random Read QD32 | 74764 IOPS |
4kB Random Write QD32 | 1555 IOPS |
TBW | 記載なし |
保証 | 3年 |

格安SSDでは当たり前ですが、DRAMキャッシュなんて贅沢なものはありません。
最近のNVMe SSDだとホストのメモリーをキャッシュとして使えるように規格制定されてるっぽいですけど、これは普通のSATA接続SSDなので、これから行うベンチマークに不安しかないです…
また、NANDチップのメーカーが公表されていないのもヤバさを感じますね…
今回は分解して中身を見ることは行わなかったのでどんなチップが乗ってるか気になりますね()…
パッケージとか
簡素なパッケージにSSDが入ってる感じでした。
少しでもコストを抑えようとするところは関心ですが、SSDが静電気防止の袋にすら入っていないのはどうなのだろうか…(基盤は完全に覆われているので必要ないのかもしれません)。
分解してみた
(2019/6/16 追記)
コントローラーはSMI製のSM2258XTで、DRAMキャッシュの積めないモデルでした。
肝心のNANDメモリはSpecTek製のPFB70-6 AFと刻印されたチップが使われていました。
この”PFB70”をSpecTek公式サイトで調べると”FBNL06B256G1KDBABJ4”という詳細な型番がわかりました。
それを公式のナンバリングガイドに照らし合わせて確認すると、256Gbit(32GB)のNANDでグレードがAF なのでUSBメモリー向けのチップっぽいです。
平然と最低グレードのSGチップを搭載してたところよりはまだマシと言った感じかな…(NANDチップメーカの売ってるSSDから比べたら全て微妙な性能ですが)。
それが3枚搭載されているので…
????
あれ、32GBのNAND3枚しか積んでないっておかしくない?
と言うわけでh2testwを回してみました。
TLC特有のSLCキャッシュ部が無くなると遅くなる現象でWriteはかなり遅いですがReadはSSDらしいスピードが出ています。
そして肝心の容量ですが、h2testwで調べても普通にエラーなく全領域が書き込み/読み込みができていました。
どういう事なんでしょうか?64GB+32GBx2とか積んでるのかな…?
ベンチマーク
CrystalDiskMark
定番のベンチマークソフトでまずは性能を確認。
32GBのデータでの結果です。
一番大きなデータサイズでベンチマークを走らせましたが、Readが想像以上に遅いですね。
Writeの方は公称値いっぱいまで出ているのでまずまずの結果と言ってもいいのかな?
4KiBの方ではほとんど100MB/sを切っている状態なので、やはりSSDとしての性能は価格相応と言った感じでしょうか。
ATTO Disk Benchmark
様々なサイズのテストが一括で行える便利なベンチマークソフトです。
これだけ見るとR/Wは公称値の9割以上は出てる感じなんですが、これだけで本当に性能がいいかは判断できない感じですね…
むしろ性能が上がる余地がないので安定してるように見えるだけかもしれないです。
AS SSD Benchmark 2.0
非圧縮データを使ってベンチマークを行い、総合スコアを出してくれるのが特徴なAS SSD Benchmarkでは次のような結果となりました。
1GBのデータでの計測結果。
シーケンシャルではそこそこいい値を記録するが、4Kになると100MB/sを切ってしまいます。
ちなみに、10GBのデータで計測した結果もあります。
かなりスコアが落ち込んでしまいました。
DRAMキャッシュを積んでいないことが原因なのか、それともNANDがヤバイのかはちょっとわかりませんが、購入するのをおすすめできる結果ではないことは確実です。
参考までにIntelやSamsungなどの有名メーカ製SSDだとスコアは1000以上になるらしいです。
ちなみに
Crystal Disk Infoで各種情報が読めることを確認しました。
セルの平均書き換え回数とか総書き込み量、総読み込み量など基本的な情報は確認ができました。
ここで出てくる情報は温度以外は間違えがないと思います。
まとめ
格安SSDをレビューする機会を頂きましたが、やはり価格が安いものにはそれなりの理由があるんだなぁ…と改めて感じました。
スコアでの比較がメインでしたが、有名メーカー製のものも安く手に入るようになってきているので、敢えて中華格安SSDを使う意味はないかなぁ…(CrucialのBX500とか120GBで3000円くらい、MicronのNANDで安心なので個人的にはこちらを勧めます。)
分解レビューが出来ないのが残念ですが、上の結果からも分かる通りマシなNANDチップは入っていないだろうというのが個人的な予想です。
とりあえず壊れるまで使い倒してからレビューを更新したいと思います(その時にNANDチップの確認もしたいと思います)。
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